LSOT 至宝のハーモニー
昨日は東京カテドラル聖マリア大聖堂へ、東京少年少女合唱隊(The Little Singers of Tokyo)の定期演奏会に行きました。
私が高校時代に所属していた合唱部で、指揮の長谷川久恵先生にバードやパレストリーナ、ヴィクトリア、そして近代の宗教曲などをレッスンしていただきました。薫陶を受ける、という言葉がこれほどしっくり来たことはありませんでした。
それから大学生時代にはコールスLSOTに所属し、久恵先生や冴子先生、そして花澤利枝子先生、メンバーの皆さんに多くのことを教えていただきました。
いずれも受洗する前のことでしたが、この合唱隊の歌声によって導かれたといっても過言ではありません。
サントリーホールやオペラシティで聴くコンサートももちろん素晴らしいのですが、東京カテドラルで聴くと、やはりLSOTがPueri Cantoresという葡萄の枝に繋がった、豊潤な実をもつ聖歌隊の至宝だということを感じます。
静けさのうちに立ち現れたおひとりおひとりの姿は、ヨハネの黙示録7章にある白い衣を着た群衆が神を讃える姿のようでした。
改めてクリスチャンになってから彼らの歌声を聴くと、見えてくることがいっぱいありました。
タルティーニのStabat Materは、どうしてこんなに明るい曲なのだろうと最初は思っていたのですが、子どもたちの歌声に、“無実な子羊のキリスト”あるいは“無原罪の聖母”を見ました。強い光の外側の影が深く暗いように、完全な無垢が目の前にあることで、自分の罪がくっきりと突きつけられる、そんな思いでした。
細川俊夫のAve Mariaからは、あまりに大きく人の目には不可思議な神の秩序、神の御使いの存在から言い渡された受胎告知を、聖母マリアはおそれをもって引き受けた...その大いなる畏怖が、
カプレのミサ曲からはカトリックの美しい霊性を引き継いだ響き、清澄にして従順な祈りが、
パレストリーナからはAにしてΩである“ハーモニー”が、
天使の梯子のように立ち昇っては降りてくる、天上のコーラスでした。
素晴らしい歌声を本当にありがとうございました。



