四十日

 四十日




凍える夜に 花の香りのするようだ
あなたの手は あなたの目は
わたしがからだじゅうで心じゅうで
ひとつだけのたましいで
あなたのすべてを受けるために夜がはじまった

繋ぎとめられるため いまは
見はなされている
ということが
分かるまでにどれほど
血が流れなくてはならないのか

何年も何十年も何千年も
指を組み合わせ歯を食い縛り
声なくして叫ぶだけだった
聖なる姿
それだけが わたしの棘を砕く
それだけが わたしの鎖を断つ
夜の極みに立ちつくし
恐ろしいものは何もない
わたしは
あなたの目を見ている
愛よ
こんな香りがしては
ふりほどく 
わけにはいかない
あなたの手を

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