柚子の実

 冬至は柚子湯に入ると決めている。

いつもは大きめの柚子を一個買う。今年は小さい柚子を四つ。


柚子は新しい香りがする。目が醒めるような香り。

まぶしい朝の雪景色と肌に突き刺さる大気のつめたさを、気の引き締まるような幸福の香りとして、手にとれるほどにちいさく、神さまが実らせたような。

春の果のように爽やかでなく、夏の果の甘やかでなく、秋の果のように円やかでなく、やっぱり冬の果実だ。

深い夜に、柚子は光るように明るい。

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